税務調査というと、企業を対象とした法人税の税務調査がイメージされやすいのですが、相続税に関しても税務調査は行われます。

そして、この相続税の税務調査で申告漏れが発覚する確率は約90%と言われており、その対象となった場合には十分な注意が必要です。

 

以下では、この相続税の税務調査について解説します。

税務調査の対象となり易い事案について

税務調査の対象となり易い事案は、まず遺産総額の大きい相続です。

遺産総額の大きい相続の場合、相続税も大きくなり脱税が発覚した場合には、税務署が追加的に徴収できる税額も大きくなります。大きな脱税を防止して税収を上げることは、税務署の利益となりますので、まず遺産総額の大きい相続が狙われます。

次に調査の対象となり易い事案は、脱税が疑われる相続です。税務署は国税総合管理(KSK)システムによって、個人の資産のかなりの部分を把握しています。また人が死亡すると、市区町村役場から税務署に故人が所有していた固定資産の価額が通知されます。

よって、被相続人が亡くなった場合、その相続税の申告書に記載されている遺産総額と、税務署が把握している被相続人の財産総額に、大きなかい離があると脱税として目を付けられます。よってそのような相続は、税務調査の対象となり易くなります。

税務調査の流れについて

相続税の税務調査は、まず、調査の1週間から10日くらい前に税務署から調査の連絡が入ります。調査の当日には、原則として2名の調査官が、調査場所である相続人の自宅等にやってきます。そして、相続人の立会いの下、調査が開始されます。

調査の内容は、金庫の中身を確認したり、権利証や通帳を提出させてその中身を調査したり、被相続人の生前の職業や趣味、死亡した原因やその状況などの聞き取り、遺言書があればその内容の確認、といったものになります。

調査の結果、申告漏れや申告誤りが発見された場合には、修正申告が命じられます。そして、修正申告がある場合には、加算税や延滞税が発生する場合もあるので、注意が必要です。なお、修正申告書の提出には相続人全員の同意が必要ですし、それにより支払う税額は相続人の全員で負担する必要があります。

相続税の手続きを税理士に依頼した場合

相続税の確定申告を税理士に依頼した場合、その税理士が税理士法第30条に定める税務代理権限証書を事務所に提出していると、税務調査の連絡は原則として手続きを代理した税理士に入ります。

この場合には、税理士が相続人に代って税務調査に対応してくれますので、相続人としては安心できます。

相続による収入から各種控除を差し引いて課税所得を出した上、正確に納税額を計算することは非常に複雑なので、間違った確定申告を行い、後に加算税や延滞税などのペナルティを受ける可能性も大きくなります。また、税務調査への対応も考えると、この手続きは専門家である税理士に依頼することが賢明な選択となります。

税務調査で発覚しやすい申告漏れは預金・現金に関するもの

相続税の税務調査で発覚する申告漏れの大半は、現金や預金に関するもので、価額の大きい不動産に関するものは意外に少ないと言われています。

そして、被相続人が相続人名義で預貯金を行う名義預金が、特によく調査の対象とされます。名義預金は相続財産になりますので、きちんと申告しなくてはなりません。

相続税は早めに対応することで、大きく減税できる可能性があります。
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